ぽつぽつキーボードをたたいていると電話

「今から無理だよね～」
「3人しかいないの」

い、今から？
ってもう22：00だよ？！

さすがに今から行っても早くて22：30
23：00にはなるかな
着物なら30分で出られるかな

もうお風呂に入ろうと思っていて
化粧もヘアもやり直し
ああやっぱり今から行っても明日仕事
そうそう遅くなれないし
お役に立てるとも思えず
自分が苦しくなるだけ

やっぱり断ろう
この時間じゃ無理だもん
断ったって罪はないよね…

そう思いながら髪を結い上げる

********2時間********

そうかこの時間はタクシー拾うんだ？
電話しても出ないので表へ出るも空車がいない

反対方向だけど手を上げて

「かなり待ちましたか？」
「メーターは押しませんので」

Uターンして戻ってくるまで
メーターのスイッチを押さなかった運ちゃん

あんな時間あんなところに
タクシーを拾う着物女
よほどの事情があると汲んだのか
運ちゃんはかなり気を使いながら
丁寧に話しかける
最速で到着

「早かったね！」
「ありがとうごめんね」

こんなことなら夕方
待機しておけばよかった
もっと早く言ってくれればよかったけど
これもたられば
ふたを開けてみないと分からない

2時間ほどで閉店して
初めてみんなと一緒に店を閉めて出る
アフターもなし
帰り際初めてママもそろって
みんなとお話ができたのが嬉しかった
お疲れ様～

「タクシー代にしかならなくてごめんね」

そういえばそうだね？
今日は割に合わない
でも困っている店を
A子さんを助けたくて
役に立ちたくて
先日のお詫びもしたいと思ったし

「何言ってるの？関係ないでしょ！」

ただノーと言えない
できることには努力したい
助けてと言われたら助けたい
ノーと言ったら言ったで後で後悔する自分がいる

「自分をいじめてばかりいる」
と母が言った

あえて辛い方を選んでしまう
他人のために自己犠牲？
カッコイイー(´∀｀)
昔からそんな性分

********いいんです*********

利用されているのはわかっている
忙しい時だけ都合よく使われている
だからこそ断っていい
夜なんて気晴らしに行っているようなもので
あんなこともあったし
無理してまで稼ごうと思っていない

でも
30分で着物を着て出かけることとか
1時間後に〇田に到着することとか
挑戦してみたかったんです

昼まで寝てて2時間しか着ていない着物
飲み足りない気分で仕方なく寝る